(1) 法事はこれだけあります
中陰法要
亡くなって四十九日間を中陰と呼び、七日毎に計七回の法要を営みます。
七日目に初七日法要、十四日目に二七日(ふたなぬか)法要、以下同様に三七日、四七日、五七日、六七日、七七日(四十九日)法要と続きます。
初七日法要は、最近では、火葬場から戻ってすぐに精進上げと同時に営まれるケースが多いようです。
二七日から六七日にかけての七日毎の法要は、家に住職を迎え読経してもらいます。特に人は呼ばず内輪だけで営みます。
地域によっては、お逮夜といって前日につとめる場合もあります。
残された家族にとって本当に悲しくて寂しい時です。忙しくて留守がちということで省略なさるケースもよく聞きますが、お願いすればお寺に於いて中陰法要をつとめていただけます。
七回目の四十九日法要を以って満中陰を迎えるといい、俗に言う「忌明け」「喪が明ける」「壇ばらい」です。
五七日(三十五日)をもって「忌明け」とする地域もあります。
七七日(四十九日)の法要は、親戚、近親者、親しかった友人を招きます。また、この日に納骨埋葬を兼ねることが一般的です。 したがって、準備手配は早めにしておく必要があります。
百ヶ日
亡くなって百日目です。住職を迎え読経してもらいます。たいてい内輪(家族)だけですませます。時代の流れか最近では省略される場合も多いようです。人を招き盛大に執り行うだけが法要ではありません。
初盆
初めて迎える盆で新盆供養とも呼ばれます。四十九日に達していなければ、翌年になります。
親戚を始め、親しかった人や仕事関係の方がたくさんお参りにみえます。
お盆行事は地域により様々ですから、詳しくは菩提寺さまに相談なさるといいでしょう。
一周忌 翌年の命日で四十九法要と同規模で営まれることが多いです。
三回忌 二年目(翌々年)の命日で三年目ではありません。規模を少し縮小して営まれます。
七回忌、十三回忌、十七回忌 六年目、十二年目、十六年目に営まれます。更に規模が縮小されます。
二十三回忌、二十五回忌、二十七回忌 二十二年目、二十四年目、二十六年目のどれかで1回営まれます。何年目に行うかは宗旨と地域で異なります。また、最近ではパスされるケースも多いようです。詳しくは菩提寺さまにお尋ね下さい。
三十三回忌 三十三回忌をもって弔い上げ(法要行事の完了)とする地域もあります。その場合は、最後ということで盛大に営まれる事が多いようです。
五十回忌 最後の法要です。一般には、五十回忌をもって弔い上げとすることが多く、したがって盛大に営まれます。五十回忌を終えれば先祖代々の仲間入りです。
月日法要 亡くなった同じ日に、毎月住職を迎え読経してもらうことで、お月忌(おがっき)と呼ばれます。お寺にお願いしておけば毎月決まった日にお参りしてくれます。旦那寺が遠ければ同じ宗旨の近くのお寺にお願いすればいいでしょう。月日法要は地域により宗旨により活発であったりそうでなかったりします。
祥月命日 毎年の命日です。お月忌(おがっき)が無理でも、1年に1回ですから祥月命日には住職を招きたいものです。仏壇はふだんより盛大に荘厳、故人の好物をお供えするくらいで大掛かりにする必要はありません。
年中行事 春秋のお彼岸、お盆、宗祖の誕生日、命日等、お寺では大がかりな法要法会が営まれます。お寺の行事に合わせて、仏壇のお花を新しくし、お菓子やくだものなどお供えするといいでしょう。
【補足】
輪廻という言葉があります。死んでは生まれ変わり、また死んでは生まれ変わるということです。その生まれ変わりに要する期間が49日で、この期間を中陰または中有(ちゅうう)と呼びます。
中陰の期間中、追善のための7回の法要は仏教に由来しますが、百ヶ日、一周忌、三回忌は、もともとは中国の風習です。
さらに、7回忌以降の法要は日本で付け加えられたもので、1600年代に始まった檀家制度に起源を求めることができます。
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